「こはぜ」のない足袋
徳島繊維卸問屋 ㈱山善のてるよ女将こと山口哲代です。
最近着付け教室では、「こはぜ」の無い足袋をはいています。
ストレッチ素材の足袋で楽に動けます。
着付けのレッスンでは立ったり座ったりあまりせず、立ったまま動くことが多いので重宝しています。
足元おわかりいただけるでしょうか?
白足袋なんですが、少しだけ花の刺繍が入っています。
生徒さんは、小さな変化にもすぐに気が付いてくれます。
嬉しいことです。
こはぜって何?
こはぜとは、足袋の後ろ側についている止め金具の事です。
靴と同じように足袋にも5mm間隔でサイズがあります。
ストレッチ素材あり、綿素材あり。
形もゆったり型あり、ほっそり型ありと、足袋もさまざま。
標準的に、こはぜは四枚のモノと5枚のモノがあります。
枚数が多いほど足を長く覆うことになりますよね。
その分、足首を多く覆い、生の足がみえにくい、ということです。
ですので、振袖や、礼装用は5枚こはぜが多いかもしれません。
ただし、長くお足首を覆うということは、リスクもあるんです。
正座をするとぎゅ~っと足袋が足にくいこむのです。
ですので、正座をする場面では、四枚こはぜの方が足に負担がかからないということ。
こはぜ無しの足袋のメリット
こはぜ無しの足袋は、ストレッチ素材の足袋です。
ナイロンやポリウレタン素材でできているため、着脱がとても簡単。
サイズも22.5cm~24.5cmまで対応できます。
足のさわりも柔かくて気持ちいい。
着付けのお稽古だったり、立ったままだったり。
ちょっとしたお出かけには便利です。
これから、出番の多くなるゆかたの場合。
素足に下駄が多いでしょう。
でも、慣れてないので、足が痛くなったりすることもあります。
そんな時、この足袋があると、とても助けになってくれるんです。
こすれた、箇所にバンドエイドを張って、その上にこの足袋を履く。
可愛くて、オシャレな上に、足を鼻緒から守ってくれます。
着脱も簡単なので、とても助かるんです。
こはぜアリの足袋が良い場合
草履との相性もあります。
こはぜ無しの可愛い足袋は、歩いてて、草履がおちつかない、という事もあるようなので注意が必要。
足袋をはいて、草履も履いて歩いて確かめてみてください。
私は慣れているので平気ですが、気になる方もいらっしゃるはず。
こはぜのついている足袋は、裏が綿になっていて、ギザギザとすべりにくい生地になっています。
ですから、草履をはいても、密着してくれるんですね。
そして、立ったり座ったりするお茶のお稽古にこはぜの無い足袋はは向きません。
お稽古に履いていったら、足袋がズレちゃいました(笑)
茶室は白が基本ですし。
やはり、こはぜ付きの綿の足袋が安定の一押しですね。
足袋は上手に使い分ける
着付けのレッスンにはとても便利で欠かせないこはぜ無しの足袋。
刺繍にキラキラと、可愛い足袋が安くて沢山あります。
外出時や、雨の日必須の足袋カバーとしても使えます。
ちょっと、オシャレでいい感じ。
ケースバイケースで上手に使い分けてくださいね。