留学のために
徳島市問屋町繊維卸問屋 山善のてるよ女将こと山口哲代です。
春頃から着付け教室にお越しいただいていた生徒さんが、卒業され、八月にノルウェーへ留学されました。
留学される前に、日本の着物をご自身で着られるようになっておきたいと、お稽古に来られました。
目次
お母様とお姉さまのたくさんの着物
Sさんには、お姉さまがお二人いらっしゃいます。
そして、お母様もたくさんの着物をお持ちです。
体系も変わらないので、すべてそのまま使うことができます。
![着物と長襦袢](https://i0.wp.com/yamazen-teruyo-okami.com/wp-content/uploads/2022/08/22-04-11-20-06-19-082_deco-633x1024.jpg?resize=633%2C1024&ssl=1)
上の写真は四月。お袖の長いアンティークな着物です。
着物と長襦袢の着付けのお稽古からスタート。
まったく着物に触れてこなかった方ではないので、着物の合わせ方などは最初から、綺麗にできました。
衣文が詰まり気味なので、そこを直していきました。
五月は名古屋帯結びのお稽古から。
ベーシックな色無地に名古屋帯
![](https://i0.wp.com/yamazen-teruyo-okami.com/wp-content/uploads/2022/08/DSC_1462-768x1024.jpg?resize=766%2C1021&ssl=1)
色無地に名古屋帯を結んでみました。
茶道をされていたお姉さま。たくさんの着物をお持ちになっています。
こちらの色無地も全て上に向いた地模様の凝った品。
やわらかい色がSさんにもよくお似合いです。
名古屋帯の次は袋帯結び
名古屋帯が出来上がったので、次は袋帯結び。サクサク進みます。
![袋帯結びのお稽古](https://i0.wp.com/yamazen-teruyo-okami.com/wp-content/uploads/2022/08/22-05-17-21-20-28-364_deco-823x1024.jpg?resize=823%2C1024&ssl=1)
着丈もバッチリ。着物の着方もどんどん上手になっていきます。
背中心もずれていませんね。
色無地に袋帯がバッチリ結べたら、もうどんな着物と帯も大丈夫!よく頑張られました。
六月には他装うのお稽古も。
着物を人に着せてあげるためのお稽古です。
人形に着せる練習をしてから、私に着付ける練習をしてもらいました。
他の人に着付けてあげる他装のお稽古
![](https://i0.wp.com/yamazen-teruyo-okami.com/wp-content/uploads/2022/08/DSC_1149-768x1024.jpg?resize=768%2C1024&ssl=1)
自分で着るのと人に着せるのとでは、紐の扱い、力の入れ具合などが違うんです。
これは、練習しないといきなりはできません。
ボディーを使って練習してから、実際に私に着せてもらいました。
単衣の着物に夏の名古屋帯。
帯はポイント柄なので、柄を上手に出すよう、工夫してもらいました。
名古屋帯結びの応用編
七月には角だし結びのお稽古も。
![](https://i0.wp.com/yamazen-teruyo-okami.com/wp-content/uploads/2022/08/IMG_0221-925x1024.jpg?resize=925%2C1024&ssl=1)
ポイントの名古屋帯でもきれいに角だし結びができました。上手ですよね。
このお稽古の前に、通し柄の名古屋帯で角だし結びのお稽古をしています。
角だしは、形作りが肝!練習あるのみ!です。
帯の長さによって、帯締めを入れる位置が変わります。
やらなきゃ、わからないのです。
ベーシックに戻って
夏なので、浴衣に半巾帯結びももちろんお稽古しましたよ。
![](https://i0.wp.com/yamazen-teruyo-okami.com/wp-content/uploads/2022/08/IMG_0220-768x1024.jpg?resize=768%2C1024&ssl=1)
いろいろな半巾帯結びを練習してもらいました。
半巾帯結びは気軽で楽しいね~。
ラスボスは振袖にふくら雀
![](https://i0.wp.com/yamazen-teruyo-okami.com/wp-content/uploads/2022/08/22-07-22-19-51-09-128_deco-645x1024.jpg?resize=645%2C1024&ssl=1)
そして最後は、振袖。
こちらの振袖はおばあちゃまの着物だとか。
総手書きで裾に吹き綿が入っていました。とてもきれいですよね。
この時代の着物や帯がのこっているなんて、やっぱり大きなお家のお嬢様だなぁと思いました。
貴重な一枚です。
ふくら雀(袋帯)は器具に準備しておいて、一人で着られるように事前準備。
そしてこんなにきれいに着られました。
これで一通り終了です。
留学先はノルウェー。先日出発されました。
九月から学校が始まります。
頑張ってください。応援しています。
生徒さんの声
受講されたSさんから感想をいただきました。
本当に長い間お世話になりました
受講のきっかけは
①母の着物が沢山あるのに持て余しており、自分で着付けられるようになりたかったため、今回受講させていただきました。
できるようになったこと
②当時は着物の下着から長襦袢も着れなかった私ですが、ご丁寧な私にあった指導、私にあった道具を使えたことで、自身で半幅帯から名古屋帯、袋帯が着付けられるようになりました
これから着付けを習う方に一言
➂「着付け」と聞いただけで、ハードルが高く本当に自分にできるのか…と不安がいっぱいでした!
ですが、山善さんの褒めて伸ばして頂き、治す点は優しく丁寧に教えて頂いたことで、なんとか着付けが出来るようになりました
マンツーマンですし、スケジュールも相談しながら決めることができます!
不安だと思われますが、安心して受講してくださいっ!容量の悪い私が出来るようになったので太鼓判を押します
常に前向きに
今回は四か月という限られた時間の中で、フルセットで着付けを勉強されました。
コロナで気持ちが揺さぶられる中、軸をぶらすことなく、初志貫徹られました。
若いのにすごいと思いました。
留学されるという、明確な目標をお持ちのお嬢様でしたので、着付けの学びも深く熱心だったように思います。
この経験がSさんの自信につながり、より楽しい留学生活が遅れるといいなぁと思っています。
留学先からの報告を楽しみにしています。