「衣紋抜き」は甘くない
徳島繊維卸問屋 ㈱山善の着物の先生てるよ女将こと、山口哲代です。
衣紋抜きって?
着物を着出したらわかるのですが、女性は着物を着るとき、首の後ろ側に空間を開けます。
対して、子供や男性は、首にぴったりくっつけて着ます。
女性ならではの着方があるんですね。
それは、おはしよりと言って、帯の下に余る余裕布があるから、出来る業なんです。肩山を後ろにずらすことによって、首の後ろに空間ができ、アップにした髪の毛が触らず、着物を綺麗に保てます。美しい「うなじ」も、演出できます。
その衣紋をきちんと作るための、技(わざ)が、長襦袢に付ける衣紋抜きなんです。
長襦袢の後ろに付いてる、細長い布。見たことある!方も多いのでは?
既製品の長襦袢の衣紋抜き
この夏は、綿と竹繊維の長襦袢を使っていました。何度洗ったかわかりません。
汗も取ってくれ、ジャブジャブ洗えて便利でした。既製品なので、元から衣紋抜きが付いていたんです。
表の襦袢と同じ生地て、場所もオッケー👌申し分ないなあと、使っていたのですが、衣紋の抜け方が、どうもしっくりこないのです。
いくら抜いても首に引っ付くし。なぜだろうと考えていたんです。
そこで、衣紋抜きをいつもの巾に変えてみました。
いつもの衣紋抜き
夏は着物が透けるので、どうかなあと、思いましたが、やっぱりコチラ!
綺麗なカーブで衣紋が抜けて安定します。ほんの数センチの違いなんですけどね。
着物の世界はそんなことの繰り返しで差が付いていくのでしょうね。ほんとうにデリケート。
でもね、写真をとってみて、半衿のうねうねが気になる~😥半衿を付け替える?とも、考えたのですが、衿芯の入れ方を逆にしてみました。
うん、綺麗!衣紋は、目立つけれどチェックも難しい場所です。私も時々生徒さんの衣紋、写真に撮ってあげなくちゃ!と、思いました。
衿芯の話はまた、次回♥️😄お楽しみに