着付けの大切なパートナーは腰ひもです

徳島の繊維卸問屋、㈱山善のてるよ女将こと山口哲代です。
今日は、着付けの一番大切なパートナー、腰ひもについてです。

皆さんはどんな腰ひもを使っていらっしゃいますか？
いろんな種類がありますよね。
良く使われている紐でもこれだけあります。

腰紐の種類

上から下へお値段が高くなっていきます。

それぞれ特徴があります。長さも違えば扱いも違うんですよ。

ナイロンの腰ひも

サイズ：巾4センチ、長さ約2m強。

• 巾が狭い分細くなりやすく体にくい込みやすい。
• 骨格がしっかりした方や、ふくよかな方には短いサイズです。
• 汗や摩擦で色落ちすることがあります。
• ゆかたなどに使うことが多いです。
• お値段が安い

現在は販売していません

モスリンの腰ひも

サイズ：巾4㎝、長さ2ｍ１5㎝　日本製

• 毛１００％
• よく締まり、緩まない。
• 平たいので、面で使える。
• 扱いやすい。
• 虫に食われることあり。

モスリンの腰紐にも海外製もあります。
海外製は10センチ短く、密度が日本製より少なく皺になりやすい特徴があります。皺になると紐が細くなり、体に食い込みやすいです。
下の写真をご覧ください。

色の薄いピンクが海外製で、よく特売品に使われます。
3本セットなどの品です。

色の濃い方は日本製で密度がしっかりしています。「モスリン」という種類だけでは、比べないとわかりません。

正絹の腰ひも

サイズ：巾6.5㎝、長さ2ｍ10㎝

• 化繊の白い生地を芯にして正絹の薄い生地で包んで紐にしています。（下の写真参照）

• 巾が広いので、面で使うと苦しくなく、よく締まります。
• 絹の着物に絹の紐だとこすれても着物が傷みにくいようです。
• 絹なので、汗や水濡れ、摩擦に弱く色落ちすることがあります。
• 見た目がかわいいので、気分が上がる
• お値段も高い
• 着せてもらう時も恥ずかしくない。

正絹 楊柳(ようりゅう）腰ひも

サイズ：巾１８㎝（広げて）　長さ２ｍ２５㎝

• 腰紐の中で最高級品。お値段も高い。
• 絹１００％なので、よく締まり、着くずれしにくい。
• 十分な長さがあるので、どんな方にも向く。
• 中に芯ははいっていないので、扱いやすい。
• 色落ちなどの心配がない。

男性用モスリン腰ひも

サイズ：巾４cm　長さ２ｍ４３ｃｍ

• 毛１００％
• よく締まり、緩まない。
• 平たいので、面で使える。
• 扱いやすい。
• 虫に食われることあり。

男性用ナイロン腰ひも

サイズ：巾４ｃｍ　長さ２ｍ４０ｃｍ

• 汗や摩擦で色落ちすることがあります。
• ゆかたなどに使うことが多いです。
• お値段が安い
• 日本製なので、長さは十分あります。

腰ひものまとめ

このように、種類によってサイズも違い、特徴も異なります。
男性用と女性用も違います。

着付けでよく使われるのは日本製のモスリンの腰紐。
お値段もリーズナブルで、よく締まり、扱いやすいです。 
日本製のモスリンの腰ひもは、長尺もあります。
体格のしっかりした方やふくよかな方には、コチラがおススメです。

腰紐は、細いほど苦しくなりやすく、
巾が広いほど安定します。

着物の絹は摩擦で傷みやすいので、大切なお着物の時は、絹の腰紐が安心なようです。  

いまさら聞けない！？腰紐の種類と特徴の話でした。

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