甘露梅

徳島繊維卸問屋、山善のてるよ女将こと山口てるよです。
大分前に読み終わった本ですが、忘れないうちに感想を書いておきます。

甘露梅の本

36歳で岡っ引きの夫を亡くした「おとせ」が主人公。
夫が亡くなる一年前に嫁いだ娘、一緒に暮らす息子。
その息子がお嫁さんを貰うというので、おとせは住み込みでお針子の仕事ができる場所を紹介してもらいます。

その場所が吉原。
海老屋という大きな廓で働きはじめた、おとせ。
その中で様々な人間模様を体験していきます。
小説は、6つの小題に分かれています。
その中の一つが本の題名になっている甘露梅。
廓を抜け出そうとする女郎さんのお話です。
彼女はどう動くのか、目に浮かぶようなシーンでしたよ。

最初の小題「仲の町夜桜」では、吉原の景色も緻密に描かれています。
春には桜が植えられ、それは見事な景色を作り出します。
しかし、月末になると桜は一気に取り払われ、翌日にはショウブの花が咲き誇るという吉原。
本当に豪華な場所だったようです。

そんな中、吉原で働く花魁たちの切ない生きざま。
出世したら、落ちて行ったり。小題「夏しぐれ」は切なかったなぁ・・・。

一歩引いた視線で吉原の様子が描かれていきます。
そんな中で生まれた、おとせの切ない恋心。
果たして、最後はどうなるのか、

ぜひお読みいただきたいと思います。

作者の宇江佐真理さんは1949年北海道函館生まれの時代小説家。
2015年に乳がんで亡くなられました。

何度も何度も直木賞候補に挙がったのですが、受賞はされていません。
でも、今回初めて宇江佐さんの本を読み、とても面白く繊細な作風で印象に残りました。
45歳という遅い作家デビューでした。
そして、ごくごく普通の主婦でもあった宇江佐さん。
「笑顔千両ウエザ・リポート」というエッセーも読んでみたいと思っています。
人間味あふれる宇江佐さんに出会えそうです。

深川恋物語など読みたい本がたくさん。
ステキな作家さんと出会えました。

できるだけご希望通りにとおもっていますが、難しい曜日もございます。

早めにおしらせくださいね。

お申込みお待ちしています。

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会社説明

会社名 株式会社 山善
場所 〒770-8056 徳島市問屋町46番地
定休日 日曜午後、祝日、 第一第二土曜
営業時間 午前8時半~午後5時半
TEL 088-623-2366

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